
ある午後、書棚の奥に眠っていた学生時代のノートを手に取った。
薄く黄ばんだ紙の片隅に、かすれた文字でこう記されていた——「老いは、心から始まる」。
講義中に書き留めた何気ない一文だったのだろう。だが今の私は、それをただの落書きとは思えなかった。
こんにちは。ひるま甲状腺クリニック蒲田の蛭間重典(ひるましげのり)です。
大学では教鞭を執り、表参道の伊藤病院では多くの患者と出会い、甲状腺という小さな臓器の奥深さを探り続けてきました。
けれど、どれほど知を積み重ねても、ふと心が乾いてしまう瞬間があるのです。そんなとき、私を救ってくれたのが、“心のアンチエイジング”でした。
森に身を置き、風の声に耳を澄ます。たったそれだけのことで、心が再び歩き始めるのです。
医学と自然。データと沈黙。そのあいだを行き来しながら、私は今日も、この道を歩いています。