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認定医療施設「三番町ごきげんクリニック」 アンチエイジングドック体験記Vol.2: 問診・検査編

【体験者:Uさん(仮称)プロフィール】
・年齢  48歳
・勤務形態:デスクワーク
・平均睡眠時間:6~8時間
※以下はいずれも 頻度 内容 を記載してください。
・運動:毎日最寄り駅~自宅2キロを早歩き。週末登山、クライミング等を楽しむ。
・食事:朝食、昼食(お弁当)、夕食。外食は週末が多い。
・飲酒:なし
・喫煙:なし
・気になる点:40歳を超えてから乾燥肌(アトピー性皮膚炎)が酷くなった。これからも運動を楽しみたいのでパフォーマンスを維持したい。

■受診のきっかけ

 生まれて間もないころからアトピー性皮膚炎を発症、症状は主に手に集中し、トラブルは年間を通して付き合ってきているが、40代になり乾燥肌が酷くなった。
 顔というより、今まで気にしていなかった背中や首回りに症状は現れ、皮膚科に通いステロイドで抑えるが一度症状を抑えても、再発の繰り返しだった。食べ物でも症状が悪くなるがアレルギー検査をしても花粉症くらいで数値にはでない。なにか他に原因があるのか。
 身体を動かすことが好きで、フルマラソン、ダイビングと色々してきたが、最近は登山、クライミングと仲間と過ごす週末が楽しみである。これからも今のパフォーマンスを維持していくには何が必要なのか知りたい。

【主に困っている症状】
アトピー性皮膚炎を含め肌トラブルが酷くなっている原因はあるのか?
今後も今のパフォーマンスを維持して身体を動かしていきたい。
【睡眠】
6~8時間くらいだが、疲れないと熟睡はしていない。
【運動】
毎日最寄り駅までの片道2Kmを徒歩30分かかるところ20分で歩くようにしている。
週1回クライミングジムで登り、週末はほぼ毎週登山またはクライミングに出かける。最近ロードバイクも始めた。
【食事】
一人暮らし。週末出かけることが多く、野菜を使いきれず腐らせてしまうため野菜少な目、時短を優先しパン、パスタやうどんなど、炭水化物、糖質多めの食事。
外食は週1~2。平日はなし。週末、肉を中心に食べることが多い。
【その他】
ステロイド・抗ヒスタミン薬は手放せない。
飲酒・喫煙なし。

■問診

 今回お世話になるのは、三番町ごきげんクリニック。閑静な住宅街の高層マンションの一室にある。クリニックは完全予約制。明るく、広々とした空間は落ち着かせてくれる。
 健康診断のように、いきなりシステマチックに検査体の採取から始まるのかと思いきや、まずは看護師さんとの問診からスタート。
 事前に記入していた「問診表」を元に来院目的、困っていることをじっくり丁寧に聞いてくれるので緊張も次第にほぐれていきました。

アンチエイジングドックにこられる方として多いのは、
① 疲れやすいなど病気ではない不調を抱えている方。
② 遺伝的な病気の不安をもっている方。
③ 健康増進、経営者など自分が倒れることで危機的状況を避けるためにとして受けに来る方。最近は20代の企業者も増えた。
など、不調、不安、健康増進も含め「転ばぬ先の杖」として受診をされる方が多いという。人の老化のスピード、不調は遺伝的な要素は2割、残りの8割は生活習慣、環境要因が占めている。
 私のパフォーマンス維持は「健康増進」にあたるとのこと。

 それを踏まえてより詳しく澤登先生との問診に。
 まず先生の目に留まったのが、食事面。
 人は毎日細胞、組織が破壊され老化していく。食事に関してそれに見合った栄養の補給をすれば老化の進行は遅くなる。が、現代においてカロリーは確保できるが、その中身のバランスが悪い方が多い。好きなものばかりを食べ、食べないものが出てくる。慢性的な栄養不足が何年もかけて不調につながっているケースが多いとのこと。

 私の場合、アトピー性皮膚炎や運動での消費が高いので、その消費とのバランスが悪いのかもとなった。

■私の検査項目

体組成計測・・・身長・体重・筋肉量・BMIなどを計測。

「ドクターズサプリメント」…採血で栄養分析をし、栄養(タンパク質・脂・ビタミン・ホルモン)の不足ストレス係数をみる
・不足=食べているものの量や内容ではなく、消化吸収力・タンパク質・消費の分析
 アトピー性皮膚炎の場合、脂の不足、皮膚のターンオーバーの回数が多い、炎症が起きて傷があるなどの修復で消費が激しい。
 身体を動かすのが好き。適度であれば問題ないが、負荷が大きい場合、例えばフルマラソンは、内臓への負荷も大きく、身体を酸化させるので、負荷が大きい運動が多い場合も消費が激しく、常に不足している場合が多い。
 消費が激しい場合、運動を抑え人生の楽しみ奪うのではなく、修復するための補充を強化というやり方もある。血液検査の結果、何かが不足とわかってもその人のどこにスポットを当てていくか話し合っていく。「自分の弱点がわかる入口の検査」
ストレス係数=現代社会において、交感神経優位な状態が長時間続き、脳が休めていない状態が多く、消費され、ストレスを感じやすくなっている。またそれをストレスと感じていない人も多い。

栄養分析・・・採血。生活習慣のフィードバック。食事を摂っている。食べているといっても、消化吸収が悪ければ足りなくなるし、消化吸収が良くても、消費が多ければやはり足りなくなる。消化吸収はストレスとも関係性が強いので、ホルモン(甲状腺にまつわるホルモン、ストレスに関係するモルモン、女性・男性ホルモン)も含め全体的にみる。また老化のキーワード、「慢性の炎症と酸化」。慢性の炎症(水面下で気づかないうちに起こる炎症)の指標を診る。急性と違って気づかないため、表に出てきたときには既に病気となっている場合が多いので、数値化し、その炎症を抑えるためにはどの項目がどれくらい不足して、補えばいいのかわかる。身体全体のバランスを紐解いていけるのが栄養分析。

「ミネラルの検査」・・・毛髪を根本から3センチ(約150本)切る。水銀・ミネラル・カドミウムなどがどれだけ解毒されているか、必須ミネラルを網羅的に診ることによって有害ミネラルにどれだけ対抗できるかの予備力を診たり、ストレスレベル、副腎の機能、ビタミンの代謝をミネラルから診ることができる。毛髪の方が素直によくわかる。

有機酸分析…自宅で朝一番の尿を摂り、冷凍し発送。尿中に捨てられてくる有機酸代謝化合物を網羅的76項目くらい診て、一部の細菌の様子が分かる。様子がわかると、何をしたらよりよくなるのかがわかる。
アトピー性皮膚炎も「炎症」、筋肉痛も筋肉の「炎症」。その炎症が抑えられるように何が必要なのか。例えばアトピー性皮膚炎にいい栄養素としてオメガ3などがあげられる。それを摂っているといっても、本当に足りているのか?炎症が強ければ消費される量も多いので、詳しく視ることができる。人間の身体に油が不可欠だが、身体にとってはいい油と悪い油がある。一律油は悪と思って摂ることをやめると逆にアトピーは悪くなる。逆に悪い油ばかり摂っていて悪化する。今の食生活で摂っている油の値が数値化されるので改善するきっかけとなる。
 肌は腸の写し鏡ともいわれているので、肌の不調が多い私には、栄養分析の中でも腸内環境を掘り下げていくことに。
1個の検査で内臓に関して多くのことがわかるのが有機酸分析なので、腸を整えることを目的として検査項目に追加された。

「遅発型フードアレルギー」・・・109項目。卵、乳製品、小麦など、日本人が特に出やすいものがわかるし、腸のバリア力が落ちていると免疫力も落ちて、アレルギー症状が出やすい傾向があるので、有機酸分析とはちょっと違う視点で見れることができる。フードアレルギーがある方はおすすめしている検査

有機酸分析には問診表が追加されるが簡単なものだった。そして検査結果に一番時間がかかるのも有機酸分析で4週間かかるというので、検査結果は1か月後となった。

自分の今が数値化されるのは怖さと不安があるが、澤登先生の言葉にあった、いきなりよくなるわけでもなく、これを摂ったからすぐ効果、結果が現れることを望んでいる方が多いが、そうではなく気長にゆっくりと付き合い、生活を変えるモチベーションに変えていって欲しいという言葉の通り、自分を変えるきっかけとして待つことにした。

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