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認定医療施設「三番町ごきげんクリニック」 アンチエイジングドック体験記Vol.3検査結果~お酒の影響編~

―前回までのお話―
検査の結果、ストレス気味であったBさんは、“副腎”という臓器がストレス源への対処をしてくれるということを知り、この副腎を健康に保つために不足している栄養素も判明したのでした。
今回はついに、お酒がもたらす身体の影響についてレポートいたします。

前回のレポートはこちら

【体験者:Bさん(仮称)プロフィール】
・37歳会社員:男性
・勤務形態:デスクワーク
・平均睡眠:7時間
・運動:月に数回
・食事:自炊多め(平日は昼食のみ外食)/平日は小食・週末は大食
・飲酒:週に2回(土日)/1日あたり:缶ビール(500ml)3本、ハイボール4杯ほど。
・喫煙:なし
・気になる点:日常の食生活や飲酒による身体への影響

【血液検査】

 血液検査の結果から、ビタミンDの数値を見てみます。日本人の98%はビタミンD不足であるといったニュースも記憶に新しいですが、デスクワークなどで日中に日光を浴びる機会がない人の数値は、大体10~15と言われているそうです。そんな中、私の結果は・・・

まさに10.8という数値で“欠乏”状態にありました。

 日常的にデスクワークの私がどのように日光を取り入れていくか、今後の大きな課題となりました。

 次に、上記図は酸化ストレス度チェックの結果です。

 酸化の現状、どのぐらい錆びているか、錆び付きに対する抵抗力はどの程度なのか、などを見るものです。私の場合、酸化ストレス度“注意”とのことで、年齢のわりには酸化傾向が強く出ているようです。

 高い酸化ストレスは、脳の老化やがんのリスクに繋がるため、抗酸化を高めることを推奨されました。これは前回の副腎ケアと同様に、緑黄色野菜やビタミンCの摂取が大事とのことでした。

そんなお話を伺う中で、

 「お肉はよく食べますか?」

ふいにそんな質問をされた私は、“わりと食べる方だ”と答えました。

「それでは、何故これだけビタミンB12が少ないと思いますか?」

 上の図を見ると、理想値であるピンクのマーカー部分へ、明らかに達していないビタミンB12の数値があります。ビタミンB12は、肉や魚など動物性食品に多く含まれていますが、お肉を日常的に食べる私が本来ここまで低い数値のわけはないのですが・・・。

「ビタミンB12が低い理由の一つ、それが“飲酒”です」

 ここで遂に“飲酒”というワードが登場しました。体内のアルコール処理として、ビタミンB群は多量に消費され減少していくのです。アルコールによる影響は、他にどんなものがあるのでしょうか。

 上の図を見ると、ホモシステインという項目が理想値よりも高いことがわかります。これは動脈硬化や認知症のリスクを高める因子なのですが、これはビタミンB群の不足が原因とのことで、元を辿ればやはり飲酒が原因の一つとなります。

 やはりお酒の制限は必要になるのでしょうか。不安な面持ちで先生にお伺いすると、二つの改善方法が提示されました。一つは、お酒をやめること。もう一つは、“健康的にお酒を飲み続けるための生活をする”ということです。現在すでに平日のお酒は控え、土日のみ飲酒するという制限をしている私ですが、プラスして何に気を付ければいいのでしょうか。

「ビタミンB群を摂取しつつ、別途ビタミンB12を追加で摂取してください」

 健康的にお酒を飲み続けるならば、ビタミンB群に追加して更にビタミンB12を摂取しなければならないほど、今の私の身体にはその栄養が足りておらず、“必須です!”・・・と、さらに強いお言葉でアドバイスをいただきました。前回のレポートから飲み始めているビタミンのサプリに加え、早々にビタミンB12のサプリ購入を検討しなければなりません。

【毛髪検査】

 こちらの図は、頭の色々な角度から少量ずつ髪を切って採取し、毛髪検査を行った結果になります。水銀が多めとの記載がありますが、先生曰くこの数値は少ない部類に入るそうで、一見少ないことは身体に良いように思えますが、これは“魚の摂取”が少ないサインとのことです。この検査でも、また一つ自分に不足しているものが見えてきました。

 次の検査結果を見ると、ビタミンB12(コバルト)の不足が毛髪検査でもしっかりと表れています。

【CAVI(動脈硬化度のチェック)】

 改善が必要な検査結果もあれば、もちろん良い結果もありました。そのうちの一つが、CAVIという検査です。

 この数値は、動脈硬化度の程度を表すもので、9を超えると動脈硬化が進んでいるサインです。私の場合は、“6.6:30代前半に相当”と一安心。

 次に血管の詰まりを見るABIという検査結果です。0.9を下回ると血行が悪くなっている可能性があるのですが、こちらも正常値をマークしました。
 動脈硬化の予防として、運動は勿論のこと、どの検査においても話に上がるのは、やはり緑黄色野菜や青魚の摂取が大事ということでした。

【体組成計】

 筋肉量があり、良い状態とのことでした。普段よりダイエットを行っているわけではないのですが、意識的に体重の増加には注意していたので、とても嬉しい結果となりました。今後はたんぱく質の摂取を意識し、筋肉量の維持ができればと思います。

 この度の検査は、その人に合ったプランで行い、その後の検査結果を伺いましたが、最後にはその結果に合わせた、最適なサプリをご提案いただけます

       ※選んでいただいた私に最適なサプリ例(1日分)

 サプリの種類がとても多く感じますが、体調によってその日に飲むサプリを選択しても良いそうで、自分のペースで続けられそうです。

 アンチエイジングドックを終え、明確に変わったことは食事への意識です。毎日のように口にしていたあの食材が悪影響を及ぼす可能性があり、あの食材は全く足りていなかった・・・など、理解をしているようでまだまだ知識が足りていませんでした。

 「まずは無理をしない程度に、継続を意識して取り組みましょう」というアドバイスの通り、いま現在、私は徐々にではありますが生活を変えています。
 
 <現在取り組んでいること>
 ・小麦/乳製品を控える
 ・緑黄色野菜/青魚を意識的に使用した料理
 ・アマニ油の摂取
 ・体内時計を可能な限り乱さない
 ・ビタミンCやビタミンB群のサプリを摂取

<これから取り入れていくこと>
 ・ビタミンB12のサプリを追加摂取
・入浴剤でのマグネシウム摂取
・意識的に日光を浴びる

 一つずつ項目を上げていくと多く感じますが、どれも日常的に取り入れられるものばかりです。

 この度のアンチエイジングドックは、とても貴重な経験でした。漠然と「運動をしよう、バランスのよい食事を取ろう」といった対策でなく、ピンポイントでアドバイスをいただけたので、生活改善の目的や目標がわかりやすく、モチベーションの維持にも繋がっているように思えます。

 改めまして、院長の澤登雅一先生をはじめ、三番町ごきげんクリニックの皆様におかれましては、レポートにご協力をいただき誠にありがとうございました。

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