加齢という生物学的プロセスに介入し、生活習慣による疾病、加齢による疾患の発症確率を下げ、疾病予防、健康増進を目的に健康長寿を達成するための医学です。
人体の構造・機能に種々の損傷を与える加齢・老化現象について、これを把握、軽減、修復、防止する方策を、基礎科学的ならびに臨床医学的に、多領域・多職種で調査・研究する、まさに「人生100年時代の医学」。
「加齢研究の推進」から「予防医療・未病医療・先制医療への応用」まで、幅広くカバーします。
専門領域 | アンチエイジング対策 疾患等 |
内科/循環器・血管 | 高血圧、高脂血症、動脈硬化 |
内科/呼吸器 | COPD、喫煙、SAS |
内科/消化器 | 非アルコール性脂肪性肝疾患、胃がん、大腸がん |
内科/内分泌・代謝 | 肥満、糖尿病、やせ、糖脂質アミノ酸代謝、感脳下垂体、甲状腺、副腎、ホルモン |
内科/脳神経 | 脳血管障害、パーキンソン病、フレイル、認知症、睡眠障害 |
精神神経科 | うつ、ストレス、メンタルヘルス、認知機能低下、睡眠 |
整形外科 | 骨粗鬆症、変形性関節症、変形性脊椎症、ロコモティブシンドローム、サルコペニア |
女性医療 | 更年期、女性ホルモン、生殖器 |
眼科 | 視力低下、加齢性黄斑変性、ドライアイ、老眼、白内障 |
男性医療 | 男性更年期障害、性機能、男性不妊、前立腺癌、排尿障害、男性ホルモン |
耳鼻咽喉科 | 聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚の低下、発声障害、嚥下障害 |
皮膚科・形成外科 | 光老化、しみ、しわ、たるみ、毛髪などの見た目 |
口腔・歯科 | 口腔機能低下症、オーラルフレイル、ドライマウス、口腔細菌、歯周病 |
外科 | 悪性疾患手術、良性疾患手術 |
おもな 抗加齢療法
〇栄養療法(サプリメントを含む)
〇運動療法
〇精神療法
〇ホルモン補充療法
〇免疫強化療法
〇抗酸化療法
〇抗糖化療法
〇代替医療
〇キレーション療法 など
日本抗加齢医学会 8つの専門分科会
眼抗加齢医学研究会 www.anti-aging.gr.jp/eye
超高齢社会において、感覚器医学の中で最も大切な分野と考えられている眼科学。本研究会では、網膜や角膜といった従来の部位別研究を超えて眼の抗加齢医学を統合して考える眼抗加齢医学研究を目指しています。加齢と老化のメカニズム研究を促進するとともに、それを基にした診療体制の構築を会の目的としています。
抗加齢歯科医学研究会 www.anti-aging-dental.com
「食べる、味わう、話す、歌う、笑う」を担う口腔の老化は、身体機能やQOLの低下を招くだけでなく、メンタルヘルスにも影響を及ぼします。本研究会は、歯科医療従事者が中心となって、口腔だけでなく全身、メンタル面を視野に入れたアンチエイジングを歯科医療で実践し、その重要性を広く普及させることを目的としています。
見た目のアンチエイジング研究会 mitame-aa.jp
加齢現象を考えるとき、大きな変化の表れる「見た目」が1つの指標となります。抗加齢医学領域で、外見へのアプローチとして診療を行うのは、皮膚科、形成外科が主だった専門領域となりますが、基礎研究の領域と、臨床で実際に行われていることの間のディスカッションを深め、加齢における見た目についての介入を研究する会を目指しています。
抗加齢ウィメンズヘルス研究会 anti-aging-wh.kenkyuukai.jp
わが国の特に女性においては人生100年時代がすぐそこまで来ています。めでたいとされる長寿ですが、健康長寿には限りがあり、「長生きリスク」があるのも事実です。そこで、女性ホルモンの低下を背景にした女性の加齢とその対策をみんなで討論し、深めることによって女性の生涯にわたる健康を支援し、健康寿命の延長を現実とするべく活動しています。
抗加齢内分泌研究会 www.anti-aging.gr.jp/hormone
本研究会は、ホルモンの基礎・臨床に関わる新しい研究を紹介し、健康増進のための各種ホルモンの機能、ネットワーク、相互作用を通じて加齢性変化の研究を促進します。最近はホルモンの働きが健康寿命の延伸に有効であることも分かってきました。年齢とともに減っていくホルモンをいかに維持していくか、また分泌を増やす生活習慣も提案しています。
泌尿器抗加齢医学研究会 www.anti-aging.gr.jp/urological
泌尿器疾患領域では、内分泌からメンタルまでを視野に入れ、抗加齢医学のアプローチによる新しい見方で捉えていく必要性が高まっています。本研究会では、泌尿器疾患での抗加齢医学研究を促進するとともに、泌尿器科医に限らず他の専門分野との横断的な臨床および基礎研究を行い、社会の要請に応えてまいります。
脳心血管抗加齢研究会 www.jtbw-mice.com/ccvaa/
循環器病学は、今や臓器や部位別といった研究の枠組みを超え、神経内科、腎臓内科までをも視野に入れた、身体を包括的に捉えた研究が必要な領域となっています。本研究会では、脳・心血管疾患領域において、加齢と老化のメカニズム研究を促進し、他専門分野との横断的な臨床および基礎研究を行い、知識・技術向上を図ります。
運動器抗加齢研究会 anti-aging.gr.jp/undouki
運動器抗加齢医学は加齢に伴う運動器の機能低下の病態と機序を解明し、食事やサプリメント、運動療法、物理療法、投薬介入など多方面から運動器のアンチエイジングに迫り、有効な方法を探る学問です。本研究会では、運動器とその他臓器の加齢との関連を明らかにして、運動器の機能低下が全身の健康に与える影響についても探求します。