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メディカルライス協会理事長 / 東京農業大学客員教授 渡邊 昌 先生

メディカルライス協会理事長 / 東京農業大学客員教授 渡邊 昌 先生

2022年度 抗加齢医学功労賞 受賞


渡邊 昌 先生
メディカルライス協会理事長
東京農業大学客員教授

2007年~2019年理事、2019年~2022年監事と本学会役員として 長年に渡り本学会の発展に貢献されました。
健康長寿を目指すアンチエイジングにおいて、栄養学 栄養療法 食事の重要性を説き、本学会に栄養学、栄養療法(食事)のプログラムを積極的に取り入れ、医療関係者への栄養学の普及に寄与されてきました。


 此度は2022年度 抗加齢医学功労賞を頂き、大変名誉なことと感謝しております。

 私は慶応義塾大学から東海大学病理学教授に栄転した渡辺慶一先生と公私にわたって兄弟のようなお付き合いをしていました。2000年暮れに、慶一先生から米国で成長ホルモンを打つと老人が若返るという話があり、GHは手に入るので日本でも老人にうったらどうであろうか、と相談がありました。私はハーバードの臨床試験では関節炎が増えているし、成長ホルモン使用者から白血病もでているからどうだろうか?とあまり賛成しませんでした。しかし、翌年1月には10人集まって発起人会が開かれ、3月には20人ほど集めて研究会を開いて、私も007の会員番号をもらいました。6月には100名ほども集めて日本都市センターで第1回日本抗加齢医学研究会を開催できたのですから、やはり時代を読む目があったのでしょう。残念なことに慶一先生は2002年12月10日、夜の東名を愛車を飛ばして伊勢崎の自宅に帰る途中の事故で、68歳でお亡くなりになりました。遺志をついで2003年6月には 水島裕先生を会長に第3回日本抗加齢医学会をTFTホールで開催しましたが参加者総数は800名に膨らみました。今や9000人になったのですから、歴代の理事長、理事の努力と方向性は正しかったといえます。専門医制度、専門分科会の策定、地方会など、さまざまな課題をこなし、それを支えてくれている事務局をはじめ裏方の努力も賞賛に値します。

 最初の研究会から学際的な構成で、若い先生方が夢を語れる貴重な場です。当時は百歳老人など数人という状況でしたが、いまや9万人を超えるのですからすっかり様変わりしました。その間に社会学的問題や家庭問題など周辺の問題も増えています。日本の高齢者対策を世界が見守っています。今後もすべてを統合しながら発展することを祈っております。 

2023年6月29日

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