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人生100年時代の活力をつくる医学マガジン

神奈川歯科大学 李昌一先生

神奈川歯科大学 李昌一先生

 神奈川歯科大学の李 昌一(り まさいち)です。私は神奈川県生まれで小学校の時に松竹撮影所があった東京蒲田に引っ越しました。映画館街で有名なチネチッタがある川崎も近かったので、中高時代は暇さえあれば映画ばかり見て過ごしながら、映画監督を夢見ていました。

 神奈川歯科大学を卒業後、研究で出会った活性酸素種(ROS)をどうしても直接測定したいという思いが叶い、ROSを直接的に測定可能な電子スピン共鳴法(ESR)に出会うことができました。それから一貫してESRを用いてROSによる酸化ストレスの足跡を追っています。

 1998年に渡米し、ジョンズホプキンス大学医学部で炎症反応におけるROSと一酸化窒素(NO)の研究や生体ESR画像装置の研究などにも取り組み、神奈川歯科大学に戻ってからは臨床研究に舵を切り、災害関連死予防にもつながる酸化ストレス研究による歯科医療イノベーションに取り組んでいます。これらの取り組みとCOVID-19感染対策も含めた研究成果を私の主催する学術大会で今年9月末に発信する予定です(https://lynx-dent.jp/jsotp41/)。

 自身のアンチエイジングは抗加齢医学会の前身の研究会の立ち上げに参加したことをきっかけに、多数実践してきました。最も心がけているのはESR法で確かめた抗酸化飲食物を毎日欠かさず摂ることです。

 私の専門の口腔領域では、食べる機能そのものが脳高次機能に対して抗酸化効果があり、唾液も抗酸化作用があることもESR法で確かめています。口腔はアンチエイジングに最も重要な器官であると、これらのESRエビデンスから確信しています。

 現在、ESR法を用いた唾液による診断法、COVID-19予防につながる歯磨き剤や創薬にも取り組んでいます。みなさんにも近々紹介できると思いますので、御期待ください!

 次は日本薬科大学薬学部薬学科生命医療薬学分野 井上裕子先生にリレーします。

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